【今を撮る】2020年5月8日

歩いていけるところにあるお寺には、
夕方の散歩に出ている人が
入れ替わり立ち代りやってくる。
本堂の前で手を合わせて祈っていく。

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【今を撮る】2020年5月7日

昨日とはうって変わって、良いお天気。
近所を思うままに歩き回ってみると、
通ったことのない道がたくさんあることに気づく。

住宅街の小さな路地の奥、
行き止まりのフェンスの向こう側に
たった一輪のバラの花が咲いていた。
慎ましい秘密の花園。

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【今を撮る】2020年5月6日

朝からどんよりとした曇り空。
断続的に降る雨のを窓から眺めつつ、部屋にこもっていた。

夕方からの雷雨。
気づくと窓の外が静かになっていることに気づいて
ベランダに出てみる。

ここが、今日の私の世界の果てだ。

 

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その日に撮った写真を。
それが「今を撮る」の小さなルール。

【今を撮る】2020年5月5日

今日はこどもの日。
薄曇りの鈍い光の中を、風に吹かれて泳ぐ鯉のぼり。

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【今を撮る】2020年5月4日

朝からの雨は、午後には上がっていた。
まだ湿度のある空気の中で、白い藤が揺れていた。

はじめましての三毛猫は、
きっといつもどおりの昼寝中。

次第に晴れ間の広がる空と、鉄塔。
上に向かって伸びるものに惹かれる。

 

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その日に撮った写真を。
それが「今を撮る」の小さなルール。

【今を撮る】2020年5月3日

鯉のぼりの吹き流しが、風にたなびいていた。

 

木漏れ日の先に、上り階段。

 

今日もひょうきんなたぬき。

 

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その日に撮った写真を。
それを「今を撮る」の小さなルールにしてみる。

羽のないズマールで、今を撮る。

全てが、かつてないほど不確実になってきている今、
目の前のこの景色は本当に確かなものなんだろうか。
それすら危うげに見えてくる。

約束されているかのように見えていた日常は、
今ではまるで泡のように頼りなく思える。
それでも、その掴みどころのない輪郭に手を伸ばし、
何かを確かめたいと望む。

だから、写真を撮ろうとするのかもしれない。

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今を、撮ってみようと思う。

ちょうど、今を撮るのに使いたいレンズが手元にある。

羽のないズマール。

縁あって私の手元にやってきた絞り羽根の欠落したレンズ。
完全開放でしか撮影できず、昔のレンズのため、曇りも傷も盛大にある。
そのせいで、ぼんやりと紗がかかったような写りになってしまう。
とてもクセの強いレンズ。

今を撮ってみようかと考えた時、このレンズのことを思い出した。
この不確実さ、目の前の景色への確信のもてなさが、
羽のないズマールが映し出す光景にオーバーラップする。

目を見開いてもはっきりとは捉えられない景色。
それこそが、今なのではないか、と。

ということで、しばらく羽のないズマールを相棒に、
今を撮ってみることにしようと思う。