写真と言葉

ラジオ

嵐の前の日、約束を破った。
ラジオから聞こえるのは、いつも通りの穏やかな声。

守りたくて

守りたくて、
抱きしめたくて、
なお彷徨う。

 

そうすることでしか

会えば傷つくと知っていたけれど、
そうすることでしか終われない恋だった。

 

朧月夜

ふと見上げた空に朧月。
日に日に滲む記憶と繰り返される喪失。
思い出せないけれど忘れた訳じゃない。
堪えきれず呟いた言葉が、行き場をなくしてポトリと落ちた。

 

行かないで

行かないで。
言えたら何か変わっていただろうか。